ども。三代目Gtまなです。
早速ですが、ライナーの続きです。

【5】Ecstasy ウィルコ・ジョンソン
参考にしたのはウィルコ・ジョンソンのカバーしたバージョンです。ちなみに、原曲はベンEキングだそうですが、聴いた事はありません。
 
伴奏はギターも重ね録り無しの1本録りで演奏内容もシンプル。
テレキャスターを持ってないので、ウィルコのサウンドが表現できず苦戦しているとワイマン氏に言ったら、「テレキャス持っとるよ」と意外な答え。早速借りてギターを録音しなおしました。
でも、やっぱりウィルコサウンドではない。彼の変則的なフィンガーピッキングじゃないとあの音は出ないんだな。

その奏法をマスターしてみるという手もありますが、毎回ライブで血まみれになるので、ピックガードを赤に変えそれがトレードマークになったくらいですからね。それ相応の覚悟がないとできないのです。
まー、テレキャスに変えたら、そこそこウィルコっぽくはなったので納得しました。



んで、借りたテレキャスはといいますと、ヤニと埃が経年劣化した塗装と同化してザラザラの鮫肌、音もノイズ入りまくり。
借り物ではあるが、あまりの酷さに見かねて、全部分解、ボディの汚れと一緒に厚塗りの塗装をギリギリまでペーパーで削り落とし、パーツは磨いて電装系もお金がかからない範囲でいいものに交換。

結果、非常に鳴るかなり良いギターになりました。
借りっぱなしです。


【6】俺だけのロック&ロール
この曲の下敷きになっているコースターズの『That is rock & roll』からして速い曲ですが、ワイマン氏の演奏はルースターズの法則でさらに速い。
なので、速いテンポにあわせリズムアレンジは根本から変えるとこから始めました。

一旦は2トーン・スカにするつもりで、ベース、ギターを録音するとこまで進めましたが、曲名に『ロック&ロール』が入ってるのに、スカはないかな…と。
パンクロックはロックなのでOKだろうと、ダムドの『Love song』路線に軌道修正。
左チャンネルに”ンチャ・ンチャ”と裏拍子刻みのギターが入ってるのはスカだった名残です。

ハーモニカソロは、ワイマン氏が仮歌録音した際のテイク。
仮歌の録音なのでハーモニカは吹かなくてもいいのだが、「いっつもハーモニカ吹いとるで、吹かんとうまくできん。」と、またま録音していたもの。

原曲の間奏はR&B界の名手キング・カーティスの演奏ですが、勢いだけならワイマン氏も全く負けてない。
カーティスのプレイスタイルは名演とされる曲名にちなんでヤケティ・サックス…※と呼ばれているので、
ワイマン氏もヤケティ・ハープを自称していただきたいと思うのです。

※ヤケティ・サックス
キング・カーティスはコースターズでの演奏が評判となり人気プレイヤーとなった。
『Yakety Yak』のサックスソロは、彼の得意なチキンスタイル(コーコッコ、コケッコーって感じの)サックスで名演。