ども。三代目Gtまなです。
ではでは、ラスト3曲のライナーノートです。

【7】 I'm Gonna Get You Yet  ディキシー・カップス

原曲は典型的な60年代ニューオリンズR&Bサウンドですが、目指したのは、ミック・テイラー在籍時ストーンズのアルバムB面に入ってそうなアコースティックなナンバーの感じ。
『Dead Flowers』『Till the next goodbye』みたいなサウンドです。

あえてキースではなくミック・テイラーにスポットをあて、彼の流暢だが抑揚が無く、素晴らしいのに印象が薄いというギターを自分なりに再現してみました。
ギターソロも彼の溢れ出すように音を奏でるが、素通りしていってしまう感が出てて、良いか悪いかはともかく満足はしてます。

ついでに、ミック・テイラーご本人の名演をご紹介しておきましょう。

名盤スティッキーフィンガーズの『Sway』後半(2分35秒あたりから)は、常に一定のテンションで、けして、熱くなりきらない微熱ギターの真骨頂。
おっ、ちょっと温まってきたかも…と思っても、すぐもとのテンションに戻る。彼は、たぶん1時間くらい同じ(ほどほどに熱い)テンションのままギターソロが弾いていられると思う。
興味のある人は聴いてみてください。



その他、ライブ盤ゲット ヤ ヤ ヤズ アウトの『悪魔を哀れむ歌』後半ソロもなかなかの微熱。これでもかとソロを延々と展開し、唐突に締めくくりバッキングに戻ってしまう感じがたまりません。

ミック・テイラーは、納まりの良いフレーズネタをたくさん持っているので、ギターの練習教材としては最高です。
僕も現役ワイマンズ時代に、上述の二曲はコピーしましたね。


【8】 Capaldi's Cafe  Deaf School

今回の録音でワイマン氏にCDを借りるまで、全く知らなかったアーティスト。
最後に録音した曲だったので、とりあえず曲を覚えて何も考えずのびのび弾いた曲です。
かつ、Wヴォーカルの曲なんで、ワイマン氏とほとんど一緒に歌ってます。
ロックナンバーを思いっきり弾いて歌ってしただけという印象しかありませんが、
今あらためて聴いてみると一番ライブ感があって、このアルバムにとっては非常に重要な曲だと思います。


【9】チャオ!チャオ!

これは、営業後の家具屋(うちの店)で行われた擬似ライブです。
先ず、ワイマン氏に一発録音してもらい。
それをヘッドフォンで聴きながら、二人でマイクに向かって手拍子や歓声を4回くらいに分けて録音しました。
なるべく沢山の人がいるかのように、わざと手拍子のリズムはずしたり、声色を変えたりして。

客(役)のどこか冷めた空気感が、名残惜しさを引き立てる良い演出になっている…と思いたい。
いやぁ、あの録音風景は人にはけして見せられない。


ハイ。これにて、全曲解説終了。
最後まで読んだおりこうさんにご褒美差し上げます。ただし、パソコンもしくは、音楽が聴ける携帯端末限定。

次作『頑張れワイマンズ』の製作途中デモを、ワイマン氏に怒られなさそうな範囲(ほんのちょっとだけ)でお聞かせいたしましょう。

http://folks.co.jp/ganbaredemo.mp3